幼なじみは恋ドロボー!!
恋の予感☆
夏休み前の一大イベントの季節がやってきて校内は慌ただしい今日この頃。

あたしはというと…

校内で行われる夏祭り実行委員の委員長なんかに抜擢され毎日大忙し!

何故だかうちの学校は他の学校ではありえないようなイベントを開催したがる。

夏祭りもそのひとつ。

実行委員なんかになってしまった事を後悔しながら毎日ひたすら打ち合わせの日々。

『陽菜、会議遅れるぞ~』

『あっ!今行く』

実行委員はクラスごとに2名。

あたしの相手は陽翔。

陽翔が一緒で心強いこともあれば面倒くさいこともあるけどかなり助けて貰ってるのは事実。

委員会が始まってすぐ各クラスの出し物が発表される。

肝試し、金魚すくい、射的…ありとあらゆる夏の風物詩が提案され場所決めや担当が決まる。

『今年は肝試しをしたいってクラスが多いなぁ~ 』

あたしは独り言のように呟く。

肝試しを出し物に提案してきたのは3年の2クラスと2年の2クラス。

『各クラスの委員でじゃんけんして決めようか?』

あたしの一言で肝試しを提案したクラス委員が集まる。

『陽翔どっちがじゃんけんする?』

あたし達のクラスも肝試しを提案してる。

あたしは陽翔にどっちがじゃんけんするかを尋ねた。

『そんなの俺に決まってるだろ?絶対に勝ってやるから!』

『わかった!任せる』

そうは言ったものの実は勝ってほしくない。

肝試しなんて絶対にやりたくない。

だって怖いもん。

負けますように…あたしは心の中で密かにそう願っていた。
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