指先カウントダウン
前の席
その後、高校生活について先生が長々と話すと今日のHRは終わった。
初日だから、入学式とHRで学校は終わる。
小学校の頃からそうだったように、私は菜々華と一緒に帰り道を歩いた。
菜々華とは家がそこそこ近くて、高校も二人して家の近くを選んだため歩く道は見慣れている。
「ねぇ、今日さ、サクラくんと仲良さそーに話してたじゃん、何話してたの?」
ニヤニヤしながら菜々華が聞いてくる。
仲良さそう?
そっか、入学してから菜々華以外の人と話すの佐倉くんが初めてだもんね。
仲良いように、見えたんだ。
「仲良さそうとか、そんなのないよ。だだ、同じサクラだな…って話」
「えぇーっ、なにそれ。咲が男の子と話してるなんて珍しいから、お友達になれたのかなーって嬉しくなってたのに」
友達…なのかな。
一度話したら友達?
よろしくねって言ったら友達?
正直、人と接するのが苦手な私にはどこからが友達なのかなんてよくわからなかった。
今までにも少なからず友達はいたけど、いつから友達だったかなんて、覚えてない。
佐倉くんと私は、友達になったのかな。
「ねぇ菜々華、男の子と友達になるって普通なの?」
「なぁにそれ。全然アリに決まってんじゃん!…さては、サクラくんと友達になりたいとかっ」
ばかにしたような感じではなく、ただただ面白そうに菜々華が笑った。
「ん…わかんない。今まで誰かと友達になりたいなって自分から思ったこと、あんまりなかったから」
「でもさ、もっとお話ししてみたいとかないの?」
「…知ってみたいとは、思うけど」
初日だから、入学式とHRで学校は終わる。
小学校の頃からそうだったように、私は菜々華と一緒に帰り道を歩いた。
菜々華とは家がそこそこ近くて、高校も二人して家の近くを選んだため歩く道は見慣れている。
「ねぇ、今日さ、サクラくんと仲良さそーに話してたじゃん、何話してたの?」
ニヤニヤしながら菜々華が聞いてくる。
仲良さそう?
そっか、入学してから菜々華以外の人と話すの佐倉くんが初めてだもんね。
仲良いように、見えたんだ。
「仲良さそうとか、そんなのないよ。だだ、同じサクラだな…って話」
「えぇーっ、なにそれ。咲が男の子と話してるなんて珍しいから、お友達になれたのかなーって嬉しくなってたのに」
友達…なのかな。
一度話したら友達?
よろしくねって言ったら友達?
正直、人と接するのが苦手な私にはどこからが友達なのかなんてよくわからなかった。
今までにも少なからず友達はいたけど、いつから友達だったかなんて、覚えてない。
佐倉くんと私は、友達になったのかな。
「ねぇ菜々華、男の子と友達になるって普通なの?」
「なぁにそれ。全然アリに決まってんじゃん!…さては、サクラくんと友達になりたいとかっ」
ばかにしたような感じではなく、ただただ面白そうに菜々華が笑った。
「ん…わかんない。今まで誰かと友達になりたいなって自分から思ったこと、あんまりなかったから」
「でもさ、もっとお話ししてみたいとかないの?」
「…知ってみたいとは、思うけど」