指先カウントダウン
でも、その知ってみたいっていうのも、佐倉くんはおかしな人だなーって思うから。



別にそれだけ。





「どんな形であろうと、それは友達になりたいっていうのと一緒じゃん」



「でも、変な人だなって思ったからだよ、それだけなの」



「だって知りたいんでしょ?知るためには近づかないと。

それって仲良くなりたいってことじゃないの」






…相手のことを知る。



そのためには仲良くならなきゃいけない。


…そっか、もしかしたら私は佐倉くんと仲良くなりたいのかもしれない。



「考えてみる、仲良くなりたいのか」


「そんな深くとらえなくてもいいんだよ。朝、おはようって言って、帰りにバイバイって言う。そんなんでいいんだよ」








おはよう、バイバイ。



明日も学校がある。



朝、登校したら、佐倉くんにおはようって言おう。





友達とはなんなのかなんて、私には良く分からなかったけれど。


なんとなく、佐倉くんにはおはようって言いたい気がした。







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