distiny〜 失われた過去〜
§ 記  憶 §
桜子は徹の身の回りの用意をした。


晴子の部屋へ向かいノックした。


「お義母さま・・・徹さんの同僚の方からお電話を頂いて・・・

今から徹さんの着替えを届けに行きますので

すいません・・・大悟を

見ていただけますか・・・」


「あの子は連れて行くのかしら?」


「ハイ・・・早紀は土曜日で学校 休みですので・・・連れて行きます。」


「そう・・・分かりました・・・でも・・・徹が帰って来ないなんて・・・もう少し アナタも妻らしく
しっかりしなさいよ!

本当 緑川家の恥さらしよ」


「ハイ・・・申し訳ありません・・・じゃ すいません・・・お願いします」


桜子は落胆な面持ちで


早紀を連れて 足立の家へ向かった。


足立の家は隣町で バスで20分ぐらいの場所にあった。


「オジサマに会えるの久しぶりで 何か 凄く嬉しい」


早紀が本当に嬉しそうにしている姿に桜子も


心が和んでいた。


足立の住んでいるマンションに着いた。


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