distiny〜 失われた過去〜
そして桜子と早紀は足立の家を後にした。


二人がバス停で待っていると一人の中年女性が


二人をジーッと見つめていた。


不思議そうに桜子と早紀は顔を見合わせていると


「桜子・・・もしかして桜子・・・?」


中年女性は声をかけてきた。


「ママ、知ってる人?」


「ママ・・・?えっ?桜子 結婚したの?」


見覚えのない桜子は その女性に聞いた・・・


「あの・・・失礼ですが・・・どちら様で・・・?」


女性はびっくりした表情に変わった。


「桜子・・・よね・・・

私よ・・・母さんよ・・・

わからない訳ないわよね・・・?」


「母さん・・・?誰の・・・・?」


「ヤダ・・・誰のって・・・アナタを産んだ 実母に決まってるじゃない・・・どうしたの?でも・・・?
桜子・・・子連れの人と結婚したの?」


桜子は何が何か全然 わからなかった。


「私がアナタの実の子供なら・・・」


涙が頬を伝う桜子であった。


「ここでは話し出来ないから・・・時間 あります?」


「いいわよ・・・」


三人はデパートの屋上へ向かった。


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