distiny〜 失われた過去〜
「これなに?」


「万華鏡・・・覗いてごらん・・・」


早紀が筒を覗くと・・・


「ワァ ママ 見て見て・・・綺麗 すごい」

「これはね・・・実は桜子 アナタからプレゼントしてもらった物なの
母さんの宝物・・・
今は お守りとして早紀ちゃんにあげる」


桜子も筒の中を覗いてみた。


それは言葉に出来ないほど


キラキラと輝き 夢の世界にいるような感覚にとらわれていた。


そしてそれは何処か懐かしい感じにもなっていた。


富美子は職場へ戻り


桜子と早紀は自宅へ戻った。


桜子は 今までの徹との生活が


偽りのような気がしてならなかった。


遅くなった桜子は急いで晴子の部屋へ向かった。


「お義母さま・・・遅くなってすいません・・・」


晴子は険しい表情で言った。


「アナタは着替えを届けに行ったはずよね・・・そんな遠い場所だったの

本当 学習出来ない 人達だわね・・・」


晴子の怒りの言葉も 耳に入らないぐらい


桜子は 富美子が持っていたプリクラの自分の姿を思い出していた。



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