distiny〜 失われた過去〜

§ 真 実 §

マンションへ着き 桜子は


周りを気にかけながら


足立の部屋へ入った。


緊張している桜子に足立は微笑みかけながら


「大丈夫ですよ・・・リラックスして下さい・・・

僕はアナタの味方ですから・・・」


足立の優しい言葉にホッとする桜子であった。


「さぁ 座って・・・


コーヒーでいいかな？」


「あっ・・・すいません・・・」


「あれから・・・僕なりに 少し緑川の五年前の事・・・調べたんですよ」


桜子は足立の言葉に耳を傾けながら・・・


足立はコーヒーをテーブルに置き


「どうぞ・・・ 緑川・・・

五年前 やはり・・・東京の病院で働いてたみたいで・・・

突然 結婚するとかで実家の神戸に帰ってきたようで・・・

ただ・・・桜子さんの存在を東京の知り合いは

まったく知らないんですよ・・・

実は僕も・・・いきなり結婚したし 子供もいるって聞かされてて・・・

東京の知り合いの奴とは

電話で話しただけだから

近々 東京へ行くんで

そいつと会って話し 聞いてみようと思ってるんですけど・・・」