† トータル †
チャイムが鳴り、私たちは教室へ戻る。
屋上の入り口まで歩く間に、織子は再び扉をハッキング。
今度は侵入が出来ないよう、鍵をする。
まあ、織子なら開くんだけど。
「何をしていた。早く教室へ戻りなさい」
教室の前で、担任に出会う。
この担任は私たちを敵視している。
他の子たちは、クラスで新しい友達と楽しそうに話すのに、私たち4人は、他の人になんて興味を持たない。
幼馴染同士で固まっている。
4人だから、二人一組って言われても、2で割れるから問題ない。
担任は最初は私たちに仲良くするのは良いけど、離れなさいと言われた。
でも、私たちは完全に無視。
担任はついに私たちを見放し、今は敵視している。
私たちは担任の怒りを無視し、教室へ入る。
勿論、クラスでも浮きっぱなし。
私たちに話しかける人はいないし。
窓際の後ろに机を4つ並べ、そこで授業を受ける。
前までは担任や先生とかに「離れろ」とか言われたけど、再び無視。
先生とかは怒るとき、大抵杏奈を使う。
杏奈は成績はあんまり良くないから。
でも、成績優秀者である織子と美雨がいるから。
教えてもらえるから、杏奈は赤点を取ったことない。
私たちのグループもトータルも、完璧なの。
短所があっても、皆でカバーできるもの。