† トータル †
クミコは・・・。
どこか私に似ていると思った。
私も・・・
綾部家の血を絶やすわけには、いかないから・・・。
もし・・・
タカシのような人が現れたなら・・・。
私は、どう答えるのだろうか?
「・・・ミカちゃん」
「どうしたの、智也くん」
「・・・ちょっと行こうか」
智也くんは驚く私を無視し、強引に手を引いた。
「智也くんっ!?どこに行くの?」
「良いから黙ってついて来て」
有無を言わせない強い口調。
私は、こくんと頷く。
どうしたんだろう・・・。