† トータル †
「僕もよくわからないんだ。
ただ、父さんからいきなり電話が来て。
ミカちゃんがここにいるから、行ってこいって言われたんだ」
「どうして、お父さんから電話が・・・?」
「父さんも、指示されたらしい。
警視総監から・・・」
警視総監!?
日本の警察官ただ1人に与えられる最高峰の階級と同時に警察庁の長、国家公務員。
警視庁の事務を統括し、職員を指導、監督して、内閣総理大臣の承認を得て任命される。
って言われている、凄い人じゃないか!
あ、ちなみに。
私の両親も姉も、警察には詳しかったの。
今の情報も、教えてもらったんだ。
「ってか、どうしてそんな偉い人が・・・?」
「よくわからなくて・・・。
ごめんね、わからないこと多くて」
「いや、構わないよ」
凄いんだな・・・。
警視総監が、私の捜索をするなんて。
「ミカちゃん、何で泣いているの?」
「・・・」
「僕で良ければ、聞こうか?」
「・・・」
私は首を振った。