† トータル †
俺は智也を妹に預け、毎日仕事をした。
智也は学年トップの成績保持者だった智子の遺伝なのか、頭が良くなり、進学校に通い続けた。
智也はあるとき、高校生探偵になりたいと言いだした。
俺はすぐに、母親を探したいためだなと確信した。
俺は久しぶりに、智子へ電話をかけた。
しかし、電話は繋がらなく、メールも宛先不明で帰ってきた。
俺は警察の情報を見て、智子が不慮の事故で死んだか調べた。
しかし、智子が死んだという情報は出て来なかった。
織子が死んだという情報も。
俺は2人の情報を知らぬまま、今まで生きてきた。
俺は今日も、トータルの正体に関わる情報を探した。
「ここに、白鳥勝也さんは?」
突然現れたのは、警視総監。
滅多にお目にかかれない、人物だ。
「白鳥勝也はワタクシですけど・・・」
「来てもらえるか?」
連れて来られたのは、警視総監がいる部屋だ。