† トータル †
会うつもりはないって、言ったのに。
何故今ボクは、お父様の元へ向かうんだろうか。
先ほど、お父様から電話が来た。
美果を探し出したから、警察署に来いって。
「久しぶりだな、織子」
「お久しぶりです、お父様」
「今、何年生だ?」
「高校2年生です」
「トータルをやっているのか?」
「はい」
「あのハッキング能力は、お前だとすぐに気が付いたよ」
「そうですか・・・。さすがですね」
「じゃ、腕を出しなさい。
覚悟はあるのだろう?」
「・・・ええ」
「・・・何故、そんな哀しそうな目をする?
そんなに別れたくないか?」
「そりゃそうですよ・・・。
美果も美雨も杏奈も、ワタシをあの輪の中にいれてくれた・・・。
ワタシを、仲間と認めてくれた。
・・・別れたくないに決まっているではありませんか」
「それが本音だね、オリちゃん」
・・・この声は・・・・・!?