† トータル †
さっき、織子は警視総監に言っていた。
『警部が父親で、白鳥くんが兄!?』って。
その驚きようは・・・・
嘘だったの!?
「まあ、おじさんから死んだと聞かされた時は、驚きましたけどね。
お兄ちゃんが転入した時、生きていることを知りました。
お父さんが生きているのを知ったのは、もっと前。
すぐにおじさんが嘘をついていることを知りました」
・・・何だと!?
アレが・・・演技だったとは!!
織子、恐るべし!
「ところでお父さん」
「どうした織子」
「・・・ボクらのこと、逮捕するんですか?」
・・・そうだ。
先ほどから私たち、それぞれコードネームではなく、名前で呼んでいる。
逮捕するには、今がチャンスだ。
「・・・しないよ」
え?
しないの?
こんな絶好なチャンスなのに?