† トータル †
父親と息子の、夢
☆智也side☆
それから、数日後。
僕は相変わらず、高校生探偵として様々な事件を解決する傍ら、
ごく普通の男子高校生として、生活を送っていた。
今日も僕は、とあるお屋敷のセキュリティ調査のため、家を出た。
目の前には、白い普通車が停まっている。
「お疲れ。学校、楽しいか?」
「ん、まあね」
運転席に座る父さんが、ニコニコ笑いながら聞いてくる。
少し気味悪い。
言わないけどね。
「そう言う割に、楽しそうじゃねぇな」
「・・・そうかもね」
別に、つまらないわけではない。
ごく普通に、何事もなく学校生活を送っている。
ただ、
何か物足りないんだ。