† トータル †
エピローグ~終わりなき、泥棒~
―――――数十分前―――――
「ハッキング、完了しました」
「ばれていないよね?
確か、前ばれたよね?」
「心配性だなぁ美果は。
織子のハッキングが、ばれるわけないじゃない」
「被害妄想も良い加減にしろ」
「美雨も杏奈もひどいなぁ・・・。
まぁ良いか。
じゃ、織子行こうっ!」
「わかりました。
美果、今からボクはイオです。
くれぐれも間違えないように」
「でも、前に私現場で名前で言っちゃったよ?」
「あの天使の絵を盗んだ時ですね。
その時は誰もいませんでしたから」
「誰もいないと良いのか?」
「まあまあ、その辺にしておきな。
行っておいで。美果、織子」
「必ず全て、盗むんだぞ」
「「オッケー!」」
黒い服、耳にインカムをつけた少女2人が、車を降りる。
車の中にいる少女2人が、笑いながら見送った。