† トータル †







今日はアジトに入らず、屋上の地面に座って話していた。

アジトをばれなくて良かった。

あそこだけは、壊されないでほしい。



「智也くんこそ、どうしてここに?」



私が尋ねる。




「屋上が開いていたから、来てみたんだ。
でも、屋上は立ち入り禁止だと聞いていたんだけど?」

「そうなの?
いつも開いているよここは」

「そうなのか・・・」



私の嘘に、まんまと騙される智也くん。

騙されてくれないと、織子がイオだってばれる可能性がある。

それだけは阻止したい。

4人が欠けるなんて、許せない。




「良い場所だね。
僕もたまに来ても良いかな?」

「じゃあ、私たちは行くわね?」

「どうしてよ。
ここにいても良いんだよ?」

「だって智也くん、ゆっくり出来ないでしょ?」

「ミカちゃんたちと話したいんだ、良いかな?」



・・・構わないけど。

どうして、

こんなに変態発言に聞こえるのだろうか?








< 44 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop