† トータル †
第2章~真実、そして、過去~
手料理
まあ、でも。
智也くん、顔は悪くない。
むしろ、イケメン。
成績優秀だし、スポーツも出来るし。
まるで美雨みたい。
優しいし、高校生探偵として有名だし。
大抵の女子なら、惹かれている気がする。
しかーし!
私は世間の注目の的、トータルの正体。
実行犯・ミア。
智也くんとだって、会った。
もし私が普通の人なら。
泥棒なんてしていなかったら。
告白されたことも、嬉しかったと思う。
他の女子と同じように、惹かれていたと思う。
・・・何で私。
何で私なの?
どうして、
他の子じゃなかったの?
智也くん。
あなたは知らないだろうけど。
私たち、敵なんだよ・・・?