† トータル †
「じゃ、行こうか」
さっきまで息が荒かったけど、いつの間にか整っていた。
体力あるなぁ・・・。
まぁ、私たちの中で最も運動神経が良い美雨には、負けるだろうけど。
私には勝つだろうなぁ・・・。
織子と杏奈は体力ないからね・・・アハハ。
「ミカちゃん?」
おっと、意識が自分の世界に飛んでいたわ。
危ない危ない、気を付けないと。
怪しまれたら、危険だもんね。
「どうしたの、ミカちゃん」
言っている傍から飛んでいたわ。
「いえ、何でもありません。
行きましょうか!」
「何で敬語?
普通にため口で構わないよ」
「あ、そ、そうだね!」
「ミカちゃん面白いね。
さ、行こうか」
「うんっ!」
まぁ、映画は面白そうだし、智也くんは悪い人じゃないし。
ただ、敵なだけ。
運命の歯車が、
狂って、
出会ってしまっただけ。