"アタシ"
はじまり

「まって〜!哉斗!はやいよ〜!」

「優梨が遅すぎんの!俺は普通でしょ」

なんていって走りながら微笑む氷室哉斗(ヒムロカナト)
私,月乃優梨(ツキノユウリ)の一応彼氏。
今はお互い中学2年生。哉斗とはもうそろそろで1年になる。

私は最低だ。

哉斗は隠れてモテる。
身長は中2の男子で168cmと特別大きくもない背丈だか,細身なのに程よく筋肉もついておりしっかりしている。
髪は元々茶色でセットはせず寝癖をつけてくることも多々ある。なにより誰にでも優しくて親切だ。

私は3回哉斗に告白された。
一回目は小6の卒業式。
別にいやではなかった。でも,哉斗のことをよく知らなかった。
だから『友達から始めよ!』と言うことになった。

2回目は中1の春休み。
皆と遊んでいる時に『やっぱり月乃のこと好きなんだよ。俺!だから…』と告げられた

答えはYesかNoととても簡単なのに応えたくなかった。

Yesにして万が一関係が崩れたら哉斗とはもういられなくなってしまうかもしれない。
私は哉斗のことが大好きだ同性の友達よりもずーとずーと大切だ。だが、この気持ちを恋ではないと否定することもできなかった。
だからこそ,Noとも言えなかった。
だからあたしは『必ず答えを出すからもう少し待って』そういった。
もう少しなんでずっと来なきゃいいのにという願いを込めて。

3回目は…できれば思い出したくない。
最初はみんな,いーなとか羨ましいって言う程度だった。
でもだんだんエスカレートしてきた。
いじめ…とあれは呼ぶのだろうか。


---------たしか---------
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