『子守唄はTake Five』

「そっか…その写真俺も見てみたいものだな」マスターはそう言って微笑んでいる。

「思ったほどショックを受けていないみたいで安心した…」

プライベートな事柄をこんなに色々聞かれたのはBarに8年通って初めてかも知れない。

不思議に思い聞いてみたら

「君のことはもう客だとは思わない…もう店に来なくていいから…」

「えっ!私、出入り禁止になるの?」唖然とした表情でマスターを見つめた。

「これからはプライベートで幾らでも飲ませてやる…」マスターの熱い視線に

感じた事のない胸のざわめきを覚えるけれど…

素直になれない私は

「私…恋愛体質じゃないし…可愛げのない性格だよ?」と言ってみたら

「知ってる…」ってあっさり肯定された。

「ムッ!…『そんな事ないよー』とか言ってくれないんだー?」って拗ねてみる。

「俺は正直に思った事を伝えていく…お互いに無理はしなくて済むように…」

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