生徒会に告ぐ!
ドアを開けたらそこには、カラフルな頭髪が見えて…
あぁ、ギャルとか不良とかいう類いの人達ね。
何て頭の中で考えていた。
「それじゃあ、軽く自己紹介を」
「七里 悠梨。よろしくお願いします」
何て言ってるのはうわべだけ。
本当はこれぽっちも宜しくする気なんて無い。
「それでは席は…」
担任が言い終わる前に教室にあるひとつだけ空いた席に座る。
廊下側の一番後ろ…直ぐに帰れる席だ。
朝のホームルームが終わったら帰ろうかしら、何て考えていたのだけれどまたしても、私の考えを阻む者が出てきた。
「「キャーーーッ!!」」
廊下から聞こえる割れんばかりの悲鳴と歓声。
失敗したな。ドアに近いだけあって叫び声がよく聞こえる。
鞄の中から携帯とヘッドフォンを取り出して適当に曲を流していた。
音楽を流したとたんに回りの音は聴こえなくなり当然回りの様子も分からない。
その為、クラスの視線が此方に集中している理由が分からなかった。
ヘッドフォンを外そうかなと思った瞬間行動より先にヘッドフォンは外れた。
決して壊れて外れたとかじゃなく、誰かの手によって外されたのだ。