生徒会に告ぐ!

椅子から立ち上がりその場を離れようとしたとき…



「湊。悠梨ちゃん運んで」

「え?ちょっ」



いきなり茶髪が私の事を抱えたのだ。

危うくキレるところだったが此処は教室と言う公衆の場。

このあとに怒る冷たい視線や非難に比べれば我慢せざるを得ない。



「抵抗しないんだな…」



茶髪が不思議そうに私を睨む。



「抵抗したって意味がないじゃないの」

「じゃあ、早く行こうよ〜…」



銀髪…語尾を伸ばすな。

てか、何処によ…

そう聞き返そうとした瞬間。

またしても私の言動を遮る者が現れた。



「湊く〜ん…?千莵も、翔君が怒ってるよ?」



また増えた…

ダークブルーの長い髪を器用に三つ編みにしている。

青髪はバカだな…



「千莵、この子が七里 悠梨ちゃん…?」



私の頬をぷにぷにつつきながら青髪は言う。

コイツ…喰われたいのか…?



「蒼哉ぁ。ソイツには気をつけた方が良いよ〜…?」



何、この気だるい声は…

銀髪…さっきっから五月蝿いのよ…



「そう?
 結構静かじゃない…?」



ぷにぷにつつくな青髪。



「じゃあ、翔くんが怒る前にレッツゴ〜!」
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