【短編】さよならなんて言えなくて
本当に愛する人
「好きだから、付き合ってほしい」
大好きな悠真からの思いがけない言葉を聞いた。
その時、私は思わず涙が出るほど嬉しかった。
だって‥
私もずっと悠真に片想いしていたから‥。
頬をうっすらと赤く染めながら、私を真っすぐ見つめる貴方に愛しさを感じた。
この人と一緒にいれば幸せになれる。
そう強く確信したの。
私はなにも言えずに、涙を溢しながら頷いた。
嬉しくて涙が止まらないなんて、この時が初めてだったの。
私の返事に嬉しそうな笑顔を見せる貴方。
その顔が、今でもずっと目に焼き付いてる。