高校生の少年少女
「うぅ、くりーむぱん・・・・。グスン」
「奏太、そう泣くなって。半分やったろ?」
「でも、買ってみたかったの!自分で!」
「しゃーねーな、また一緒に今度いくか。」
日向は私の頭をくしゃくしゃと撫でる。
毛がぐちゃぐちゃになるからやめて
っていっても「お前は髪短いからいいじゃん」
とかわされてしまう。
嫌だ嫌だとはいっても、
日向とこう言うやり取りをするのが地味に好きだったりする。
そう言えば、中学のときもそうやってくれてたっけ。
あれは、日向の人気が出始めた頃。
「お前、幼馴染みだからって気安く古木君に近づくなよなぁ!」
とか、
女子数人に囲まれて文句因縁たらられてたとき。
「奏太、なんかあった?元気ないけど。」
「平気っ!ちょっとお弁当に嫌いなおかずが入ってただけ!」
無理に笑顔作ってごまかしてた。
そうすれば、日向が気づかない、気付いて傷つくこともない。
そうやって、言い訳をして逃げてた。