高校生の少年少女
こうやって文句言われても
へっちゃらのふりしてた私に
相当ムカついたのか、
とうとう鋏まで持ち出してきた。
私は当時男らしい外見が気にくわなくて
ちょっとでも女の子らしくと髪を伸ばしていた。
でも、切られた。
やっと肩の下くらいまで延びてきたのに、
日向に、自慢したかったのに
切られた。
乱暴に頭を捕まれ、
抵抗出来ないよう拘束され、
ひどいことばを浴びせられ、
私の中は崩れかけてた。
何かが欠けそうで、
壊れてしまいそうで怖かった。
切られた髪は目の前で落とされていく、
助けて、
ひな・・・・た。
あ、
日向には、
黙ってたんだった。
来るはず、無いよね。
ずっと、
ずっと日向を騙して、
助けを求めず
黙ってたんだから・・・・。