Dear Song
プロのLanatureに、勝てるわけなんてない。


だけど、簡単に負けも認めたくない。


「思う、、、ことにしてる。LanatureにLibreも、勝てるって」

「それでこそ、俺の妹だ」


そう言い、先ほどよりも少しだけ強く、ワシャワシャ。と、あたしの頭を撫でた。


「貸して」


そう、あたしが手にしていたアコギを見て言う。


それにあたしは素直に、兄に手渡す。


兄は、あたしのアコギの音を軽くチェックする。


「調律は、ちゃんとしてあんだな」


そんな言葉を、あたしに向けた。


そして慣れた様に、ラナチの曲をアコギで奏でる。


「知ってんだろ?歌」


兄が作った歌は、今まで何度も聞いた。

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