Dear Song
「別に良いじゃない。あたし達だって、出れるんだから」


然程気にしていないかのように、瑠奈が奏に言う。


そう言うあたしも、瑠奈と同じ意見だけど、、、


「お前はJeunesseのこと、ライバル視し過ぎだ。あいつらが同じステージ立とうが、俺がやる事は変わらねぇ。違うか?」


そんな伊吹の言葉に、奏は渋々頷く。


「俺らは見に来てくれた人たちに、俺たちが出来る最高の歌を届ける。それが俺たちがやることだ。奏が勝手にJeunesseのことをライバル視するのは良いが、それで最高の歌を届けられなかった時。言い訳は聞かねぇからな」

「そんなかっこ悪いことなんて、しねぇよ」


伊吹は奏の扱いに、慣れてる。


さっきまでグチグチ言っていた奏も、伊吹の言葉で吹っ切れたようだ。

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