Dear Song
そして、Summer Live当日。


いつものようにヘアメイクをして、会場に乗り込んだ。


あたし達、LibreはSummer Liveの始めを飾る。


なので、他のバンドよりも早く会場に居た。


まだ会場の中には、スタッフたちしか居ない。


軽くリハーサルをし、用意された控え室で今か、今かと、その時を待つ。


__ガチャッ__


あたし達が居た部屋のドアが開く。


まだ、時間にしては少し早い。


「よっ!」


サングラスをし、私服で入って来た男にみんな視線を送った。


「これがお前のバンド?」


そう、男はあたしに尋ねてくる。


始めに男の声を聞いた時。


あたしは目の前の男が、誰かすぐにわかった。

< 125 / 392 >

この作品をシェア

pagetop