Dear Song
確かに、、、


そして、あたしはみんなの後を追って、控え室へと戻った。


「あぁ~、終わっちまった」


奏が寂しそうに、そんな言葉を溢した。


それは奏だけではなく、瑠奈も伊吹も同じようで、、、


喪失感が、顔に伺えた。


きっと、あたしもみんなと同じような顔をしているだろう。


それから、、、


どれくらいの時間を、そうしていたかわからない。


だけど、そんな空気を壊したのは瑠奈の方で、、、


「今、何番目のライブだろう。ラナチのライブは見なきゃ!」


そう、勢いよく立ち上がった。


瑠奈は、慌しく荷物をまとめ出す。


「奏も、伊吹も、チャキも。ラナチのライブ、見に行くよ」


片づけを終えた瑠奈が、あたし達のことを急かす。

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