Dear Song
温かいもの包まれ、ドンッ。と、体が倒れる。


幸い、得に痛いところはない。


「DAIさん!!」


バタバタと、慌しい人の足跡をがヤケに耳に響く。


それに、誰かが兄のことを「DAIさん」と呼んだ。


兄の身に、何か合ったのだろうか?


変な恐怖心に、あたしはゆっくりと目を開けた。


あたしの上に、兄の体がある。


周りに居た、たくさんの大人が焦ったような顔をしている。


兄に目をやると、別に血が出ているわけでも、命の関わるような怪我はしてないようだ。


「DAIさん」

「大丈夫っす」


兄は回りに居た大人たちに、笑顔でそう言う。


なんだろう、この、、、不安感は。

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