Dear Song
「俺、DAIに妹が居たこと。初めて知ったんだけど。TAKUYAは、なんで知ってたのかよ」


少しふて腐れたように、SATOが言う。


「俺は始め妹ちゃんのこと、DAIの女だと思ってた」

「ねぇだろ、DAIに女なんて」


TAKUYAの言葉に、AKIRAは「ありえない」と、言う顔で言い放つ。


「だからだよ。女に興味がなくて、音楽一筋の男が、まだデビューもしてねぇバンドのボーカルに夢中になってたからな」


TAKUYAの言葉に、DAIは苦笑いを溢す。


「妹ながら、良い歌。歌うんだよ、チャキは」

「お前、シスコン?」


SATOは、気持ち悪そうに言う。

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