Dear Song
少し肌寒くなってきた、秋の夜道。


あたしは、兄と2人。


音楽を通じて出会った仲間に、感謝した。


まばらにある街灯の灯りに照らされ、映し出された2つの影。


その影を見ながら、、、


あたしと、兄の、これからの人生。


同じ「音楽」と言う世界に居ても、別々なバンドに居る以上。


この影のように、ピッタリと、重なる事はないだろう。


だけど、、、


あたしはこっそり、隣を歩く兄に近付いた。


この、今映し出された影のように、、、


いつまでも、、、


音楽を通じて、あたしは兄と寄り添って生きていくだろう。


少しだけ重なった影を見つめながら、あたしはそんなことを思い、兄と家と向って歩いた。

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