Dear Song
「だよな。あの中に入りたくねぇ」


AKIRAも、奏と同じように顔をしかめた。


「奏も、AKIRAさんも、せっかく集まってくれた子達に失礼ですよ」

「だってよぉ、伊吹。お前、あの中に入るか?」


AKIRAが、伊吹に尋ねる。


「入らなきゃいけないなら、入りますよ」

「お前、真面目だな。なんか、TAKUYAみてぇ」


伊吹の返事にクスッ。と、笑みを溢し、AKIRAはまた体育館に視線を向けた。


そんな3人の様子を見つめ、あたしはため息を溢す。


「何、ライブ前にため息なんてついてんのよ」


あたしのため息に唯一気付いた瑠奈に、尋ねられる。


「AKIRAさんは、わかるけど、、、なんで、奏も、伊吹も、あんなに余裕なんだろう。あたしなんて、緊張でおかしくなりそう」

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