Dear Song
「今?」


奏が、あたしのことを見る。


「うん」

「今、DAIさんが来るって事は、、、あの、話かな?」


伊吹は緊張した面持ちで、口を開く。


「そうなのかなぁ?」

「だろうな」


瑠奈の言葉に、奏も同意する。


、、、あの話?


『お前らにとっては「オーディション」みたいなもんだ』


そう言った、兄の言葉を思い出す。


あれ、か。


でも、こんなに早く結果がわかるものなのだろうか?


だけど、、、


逆に早く終わったと言うことは、そういうことなのかもしれない。


あたし達、Libreの音楽は、、、お偉いさんの耳には、合わなかった。


どこの事務所も、Libreの音楽を必要ない。と、思ったのかもしれない。

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