Dear Song
「考え直しなさい、チャキ」


お母さんはあたしの肩を掴み、グラグラ。と、肩を揺らす。


そんなお母さんに、あたしは首を盾に振る事は、、、出来ない。


兄が作ってくれたチャンスを、やっと掴んだチャンスを、、、


みすみす、手放すことなんて出来ない。


「ごめんなさい。でも、あたし、、、自分の好きな音楽で生きていきたい」


__ドンッ__


お母さんはあたしの言葉を聞き、あたしのことを突き飛ばす。


その勢いで、あたしはテーブルにぶつかる。


あたしはぶつけた、額を押さえながら、お母さんのこと見る。


テーブルにぶつけたせいで、切れたのか?


手には生暖かい、液体が触れる。


それに血独特の匂いが、鼻を掠めた。

< 318 / 392 >

この作品をシェア

pagetop