Dear Song
タオルで髪を乾かしながら、部屋の中を見渡す。


だけど、そこに兄の姿はない。


そして、兄が愛用しているドラムの姿も、、、


”気持ちよく寝てたから、起こすの辞めた。

ライブは、14時から

寝過ごさなかったら、見に来い”


兄らしい字で書かれた、メモ。


寝過ごさなかったらって、、、


今、何時?


時間を確認するために、壁時計に目をやる。


「13:25」


え?そんなに、あたし、、、寝てた?


でも、通りで気持ちよく目を覚ませたわけ、か。


って、余裕をかましてる時間はない。


あたしは急いで髪を乾かし、家を出る支度をした。

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