Dear Song
あたしに差し出す。


「これ。さっき、2人が置いて行っただ。「見に来い」って。でも、わたしは2人の音楽を何も知らないから、百瀬にやるよ


そして手渡された、ライブのチケット。


「今日の夜が、ラストライブなんだと。時間の都合が合ったら、見に行ってやれ。それじゃ、わたしは仕事に戻らないと」


その言葉を残し、教師はどこかへ行ってしまった。


あたしの手元に残った、ライブのチケット。


そのチケットを、あたしは大事そうに、、、鞄の奥へとしまった。


そして、あたしはゆっくりと瞳閉じる。


もう、悠夢の顔も、、、はっきりと、覚えていない。


だけど、、、


悠夢のことを想っていた。


ほんのり。と、ピンク色した、、、幼い、恋の色。


あれは、、、「恋」と、呼んで言いのだろうか?

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