Dear Song
「チャキ。いつもメイクしてたら良いのに」


瑠奈が、そんな言葉をあたしに向ける。


それは、毎回言われていることで、、、


「だって、めんどくさいし」


そして、そうあたしが返事をするのは、何度目のことだろう。


瑠奈とそんな話をしていると、ギターを抱えた奏がやって来る。


奏は、カーキのハーフパンツに黒のタンクトップだった。


全員集合したことで、音合わせをするために準備を始める。


「あ、新曲の歌詞。一応、、、完成したんだ」


あたしは昨日完成したことを、みんなに告げる。


「今日のアンコール、イケる?」


瑠奈が、あたしに尋ねる。


それにあたしは、力強く頷く。


「大丈夫」

「じゃ、合わせますか」


奏の言葉に、ドラムの伊吹がリズムを取る。

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