Dear Song
ライブ会場の中に入ると、熱気で蒸し風呂状態だ。


なるべく人の居ない所に行くために、2階へと階段を登った。


ステージに上がることがあっても、こうやって他のバンドを見るのは初めてだ。


あたしは視線をステージへと、向けた。


調度、バンドの入り代わりで、、、


照明が落とされていた。


ギターやベース、ドラムの音が騒がしい会場から耳に届く。


そしてその音たちが止み、一瞬静かになる。


「Jeunesse!Jeunesse!Jeunesse!」


そんなコールが掛かる。


「なんだ。次、Jeunesseか」


奏が手摺りに頬杖を付きながら、言う。


「知ってるの?」

「あたしや奏の、同級生の子が居るのよ」


奏に聞いたのに、なぜか瑠奈が答えてくれた。

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