Dear Song
確かに、あたしが住んでる街と悠夢が住んでる街はお隣。


どちらかと言うと、あたしはO街よりなので、ホントについでになる。


同じ方向なので、断るにも断れない。


ここで「ついて来ないで」なんて言っても、同じ方向なので必然的に同じ方向に歩くはめになる。


だから、、、


「じゃあ、途中まで」


そんな言葉を、悠夢にあたしは返した。


「Libreの最後の最後に歌った曲、良い歌だね?あれ、百瀬さんが歌詞書いたんでしょ?」


悠夢が、あたしに話を振ってくる。


「うん」

「土壇場で書き換えたって、ホント?」

「あ、うん」


相槌ばかり返すあたしに、悠夢は話を広げようとする。

< 74 / 392 >

この作品をシェア

pagetop