Dear Song
18歳のあたしは、、、


今、究極の選択をさせられているような気がする。


あたしの口からは、ため息が零れた。


「百瀬さん」


みんな帰り、静かな廊下にその声はやけに響いて聞こえた。


振り返ると、そこには悠夢がいた。


いつも一緒に居るはずの、美郷の姿は見当たらない。


「山下くん。まだ、学校にいたんだ」

「昨日バンドの練習で掃除サボったら、「1人で掃除しろ」って言われてさ~」


そう言い、悠夢はあたしの歩みに合わせて、隣を歩く。


「見逃してくれても、良いと思わねぇ?」


なんて、あたしに同意を求めてくる。


それに、あたしは苦笑いで返す。


「でも、百瀬さんはなんで居るの?」


悠夢はあたしが残って居たことを、不思議そうに尋ねてくる。

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