暴走族に恋した私
「アイツって鈍感だよな。」
私は静かにうなずく。
確かに鈍感なんだと思う、だって私の気持ちに気づかないで、期待させること言ってくる。
「でも、そこが好きなんだろ?」
「そ、そ、そんな言わないで、恥ずかしい…。」
私は顔を真っ赤にしながら、うつむく。
新さんは私を見ながら、小さく笑った。
その時、隣から荒ぎ声が聞こえた、仁の声だった。
「うるさい。」
仁を見てみると、話しかけた白石ちゃんに言ったようだった。
だけど目線は、私と新さんに向いている。
穏やかなような目線じゃない、まるで睨みつけられている気がする。
「やきもちだな。」
新さんが何かつぶやいた、聞き返してみたら何もないと言われた。
聞こえなかったけど、何って言ったんだろう?