暴走族に恋した私








―――家に帰ると、着信電話が二件きていた。




一件目は巴から。


二件目は仁からだった。




かけなおすべきなのか、かけないべきなのか。






「プルルルッ――」





名前は‘仁’と表示されていた。



私は、ふぅっと短いため息をついた。



関わらないって決めたばかりだから、出ない。



私は携帯をポケットに入れ込んだ。





「よかった。」





しばらくすると、鳴りやんだのでそうつぶやいた・・・けれど。





「プルルルッ――」





また電話が鳴り始めた。



表示を見れば、やっぱり仁と名前が書かれている。



出なかったらまた電話来るかも・・・出た方がいいかな。



何考えているの私。



それを言い訳にして、かかわる理由を作ろうとしている。

< 116 / 295 >

この作品をシェア

pagetop