暴走族に恋した私
『もう電話しないで、かかわらないで。』
そんな絵文字もない、簡潔の一言。
もやもやとする、憎悪が全身を駆け巡る。
「仁、どうしたの?」
「話しかけるな。」
ユリナが腕をからめてくるが、それを振りほどいた。
アイツ以外触れるな。
「おい、仁。落ち着け。」
流石に新も止めないと思ったのか、新が俺に向かってそういう。
この前の屋上であったことを思い出す。
二人笑いながら、話し合う姿。
それに、由奈は何かを言われて恥ずかしそうに頬を染める姿。
嫉妬なんて、そんな感情が溢れる。
情けないなんて、分かってる。