暴走族に恋した私


朝、憂鬱とした気分で教室に上がる。




そう、今この瞬間がとてもめんどくさい。




周りの楽しそうな声も聞きたくなくて、下を向きながら歩く。





「由奈さん。」






不意に名前を呼ばれて、顔をあげた。



目の前には、変わらず綺麗な白石ちゃんが居た。



後ろには友達なのか、数名の女の人たちがいた。






「なに?」




「お話があるの、着いてきてくれる?」




「・・・うん。」






また、お話・・・。



乗り気じゃないけど、私は白石ちゃんたちについて行った。



一体、何の話をするんだろう。



でも、白石ちゃんを見ると、仁を思い出すからあまり見たくない。



昨日も二人で、居たのかな?

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