暴走族に恋した私
着いた先は、体育館裏。
体育館の壁には、不良校特有の落書きが・・・なかった。
あると思ったのに。
私は予想が外れて、唇を尖らせた。
「由奈さん、何してるの?」
「あっ、すみません。」
私は恥ずかしくなって、唇を戻した。
「それで、話ってなんですか?」
「ねぇ、言いましたよね。仁にかかわるなって。」
言葉がのどに詰まる。
確かに言われた、迷惑をかけるからって・・・そういわれた。
「仁にどうやって、そそのかしたの?」
声から怒ってるのが分かる。
そそのかしたつもりはないけど、電話をしたりした。