暴走族に恋した私



歩くたびに足が痛くなって、正直この足は限界に近い。




でも、もうちょ「きゃっ。」




雨でどろどろになった地面が食い込んで、体勢を崩した。



濡れきった制服が、泥もつく。




もうこのまま、誰かが来るのを待とうかな。




私は痛めた足を押えて、近くにあった木の下に移動する。




足は痛くて立ち上がれないので、思わずお尻で移動。




こんな姿をだれにも見せたくないな、とくには仁とか龍王の皆には。






「何してるんだ。」




「っへ?」






声が聞こえた方を見ると、そこには会いたかった人が居た。




眉間にしわを寄せて、怪訝そうに私を見ている。



私はすぅっと息をのんだ。



久しぶりだけど、相変わらずカッコいい。


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