暴走族に恋した私
顔を上げると、茶髪の男の人が目に入り込んだ。
その人の顔は、息を呑むくらい整っていた。
キツイことも、痛いことも、忘れるくらい彼に惹きこまれる。
「苦しいのか?」
男の人の声が顔が、私の頭を支配した。
一瞬、なにも考えきれなかった。
「どうした?」
「あっ、すみません……。」
フリーズしちゃってた。
男の人は、不思議そうな顔で私を見る。
「まぁ、取り敢えず立てよ。」
男の人が、私の腕を掴んで立ち上がらせた。
――――ズキッ 痛みが走った。