暴走族に恋した私
「まぁ!由奈ちゃんが、お姫様になってよかった。」
「お姫様?」
「うん、お姫様!!総長の彼女のことを言うんだよ。」
真崎は満面の笑みで、答える。
総長の彼女・・・仁の彼女ってことだよね。
「私って、仁の彼女でいいの?」
「もちろん、俺じゃいや?」
勢いよく顔を横に振った。
むしろ、私でいいの?って聞き返したい。
仁は私と違って、人気者だし慕われているのに、私とはどう考えても不釣り合い。
「これから宜しくな、お姫様。」
「うん、王子様?・・・って言えばいいの?」
首をかしげた。
その瞬間、皆が噴き出すように大笑いし始めた。
「仁が王子・・・ハッハ、面白いな。」
「柄じゃないよね、むしろ魔王が似合ってる。」
仁を見ると怒ってなくて、笑っていた。
あれ?王子様っておかしかった?