暴走族に恋した私
「私が兄と付き合ってるって聞いたら、どう思う?」
「・・・・・・。」
保健室には私しかいないので、返事は返ってこなかった。
親にもバレてしまって、今だって心の中はぐちゃぐちゃに荒れてる。
反対されて、失望したって言われて、悲しまないわけない。
でも、好きなんだ。
血がつながって、気持ち悪いって思うかもしれないけど。
私には、兄と仲間がいればそれでいい。
認めてくれなくていいから、離れていかないでもらいたい。
私はこぶしをギュッと、握りしめて前をしっかりと向いた。
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「由奈さんって、よく平気な顔できるよね?」
「なんのこと?」
白石ちゃんと裏庭に来た。
白石ちゃんは、私をじっと見て逸らそうとしない。
私も目をそらすことはなしない。